二十歳を迎える学生さんから「二十歳、いじめへのメッセージ」2021

2021年12月15日(水)、織田きもの専門学校にて開催されました「一足早い振袖成人式」にて、二十歳を迎える学生さんから「二十歳、いじめへのメッセージ」をいただきました。このイベントは、織田きもの専門学校様一蔵横須賀店様のご協力により行われ、鈴木貴子学校長からの祝辞、女優の和泉妃夏様のからのメッセージ&パフォーマンスで、成人を祝いました。

「二十歳、いじめへのメッセージ」では、今までの経験を踏まえた貴重な内容のメッセージをいただきましたので、その一部をご紹介いたします。

二十歳、いじめへのメッセージ

人を思いやり尊重する気持ち

他人を思いやり尊重することが大事だと思います。いじめをする側が軽い気持ちで行ってしまったことが、いじめを受けている側からすると、人生に大きな傷を負うことになってしまうこともあります。他人をいじめて楽しむということは、とても幼稚で人として成長できていないと思うのです。自分がされて嫌なことはしない、そんな当たり前のことができ、思いやり尊重する気持ちを持つことが大切で、同時に自分のことも大切にできれば、人として成長してちゃんとした大人になると思うのです。(by しそちょう)

あなたはあなたしかいないし私は私しかいない

いじめというのは絶体に起こってはいけないことです。あなたはあなたしかいないし、私は私しかいません。どれだけ相手と同じものが好きで気が合っていても違う人間です。見た目が違うから考え方が違うから、そんなものは違って当たり前です。それなのに自分と違うからといっていじめるのは犯罪です。

 

いじめられている人は逃げてください。逃げるのは負けだったり、弱虫だと思う人がいるかもしれません。けれどそれは違います。もっと広い世界があります。嫌な人がいるのは仕方がないことだと思います。だからといってその人をいじめるのは違います。あの人が嫌いだ、そう思ったら離れてみてください。関わらなければお互い安心して過ごせるはずです。(by しゃちょう)

もっと多様性を認められる世の中に

いじめは絶対に起こしてはいけないことだと思います。多くの人はきっと同じことを思っているのになかなか世の中からいじめは無くなってくれません。どうしていじめは起きてしまうのかと考えた時、色んな原因があると思いますが、もっと多様性を認められる世の中であればいじめは少なくなるのではないかと思いました。

 

周りの人とは少し変わっていたり、マイノリティなだけでいじめられてしまうことが悲しいことにとても多いです。「気持ち悪い」だとか「気に食わない」と思うこと自体は個人の自由です。もちろん、それを理由にいじめたりすることは絶体に許される事ではありませんが、無理に理解しようとしたり、仲良くしたりする必要はなく、ただ「こういう人も居るんだ」と考えて受け入れることができたら、色んな人がそう考えられるようなればいいなと私は思います。(by かちょう)

日頃から親子のコミュニケーションを

子どもたちの心は折れやすいから、もし学校でいじめられたら、親からの慰めが一番大事なことだと思います。お父さんとお母さんの愛は子どもたちに苦境に直面する力を与えることができます。そして、学校との交渉も必要です。できるだけ冷静に担任の先生に子どもの考えをはっきり伝えます。もし埒があかないようなら、次の校長への相談を申請します。

 

親たちの対応が遅れると、子どもたちは精神的な問題が起ききる可能性が高いですから、早めにいじめの問題を解決した方がいいと思います。しかし、子どもたちの学校生活を全然知らない家庭が多いです。ですから、普段からの親と子どもたちのコミュニケーションが重要だと思います。(by KRUOE)

自分の行動が相手を傷つけていないかをよく考える

いじめをして相手を傷つけたら、いつか自分に返ってくるかもしれない。それが何よりも怖いことなのではないだろうか。相手の嫌な所があったからといってすぐに否定をし、相手に嫌なことをするのは良くない。相手も自分の嫌な所があるかもしれない。常に相手の気持ちを考えながら行動することで、少しでもいじめをなくす事が出来るのではないだろうか。

 

メッセージでのやりとりでも、相手の表情が見えないからこそトラブルが起こりやすいから、気をつける必要があるのではないだろうか。自分の行動が相手を傷つけていないかをもう一度よく考える時間を作る事で、いじめやトラブルが少しでも減ってくれるのではないかと思う。(by クジラ)

もっとまわりをよく見ていじめに気がついていれば

私は小学校のとき名前順で一つ前の子と仲が良かったのですが、高校生ぐらいのときに、母と中学生のときの話で盛り上がる中、その友だちがいじめられていたことと、そのせいで不登校だったことを初めて知りました。中学に上がってからはクラスがずっと違い新しい友達ができたことで、その友達とは一緒に行動することも話すこともなかったので、私は中学の間まったくいじめがあったことを気がつけませんでした。

 

私はそのことにともて驚き、なぜ私は気づけなかったのだろうと後悔しました。もっとまわりをよく見ていじめに気がついていれば、自分がいじめを止めることができなくても、大人の人に相談するなど、自分にできることがもっとあったのではないかと思いました。友達とはもう連絡などはとっていなくて、今どうしているかはわかりませんが、いじめから立ち直り元気に過ごして欲しいと願っています。(by ぴ)

自分の意見を押しつけ人を傷つけないように

いわゆる「いじめ」といわれるものではなくても、人を傷つける態度や言葉があると思います。私が高校2年生のときに、部活で1年生の後輩複数から2年生全体として、仕事が遅いと責められていました。その頃、2年生の中で退部する人が多く、1人あたりが負担する係の仕事量が増えたことが原因でした。時には、次の日の予定を話し合いながら笑っていることに対して咎められることもあり、2年生はいつも1年生に見張られ気が休まず追い詰められていました。

 

本人たちはやる気に満ちあふれ、やる気がないように見える先輩を注意しているつもりだったのかもしれません。けれど既に顧問からのパワハラや仲間の退部で限界だった私たちには受けとめる余裕もありませんでした。正しいことを言っていたとしても、長期間に渡って否定し続けるという行為が人を傷つけたという事実に、本人たちがいつか気がついてくれればいいと思います。そして、自分自身も気が付かずに自分の意見を押しつけ人を傷つけないように気をつけたいです。(by きつね)

抱え込まずに相談して

いじめは絶対にしてはいけない事です。弱い者いじめは人間として恥ずかしい事です。近くに苦しんでいる人、助けを求めている人がいたら、話を聞く、寄り添う、助けるなどして、いじめをなくせたらいいです。悩んでいる人も、家族、友人、先生、カウンセラーと味方もいるので、抱え込まずに話してください。力になってくれるはずです。少しでも、いじめがなくなることを願います。(by 無敵のマイキー♡)

自分で自分を理解して愛すること

私には付き合って2ヶ月の彼女がいます。もちろん私の性別も女です。私はいわゆるLGBTQでいう全性愛者なので、恋愛対象の性別は固定されていません。体も自認性別も女ですが、女だからという理由で言動、行動を制限されるのは嫌いです。今では周りの友達からも理解され、自分が一番自分らしく生きれてると思っています。

 

ですが私が中学生の時には、自分への恋愛、性へのとらえ方がまわりの人とは違うと認識し悩んだ時期もありました。自分の考えはおかしいものだと思い込ませ、必死にまわりの話に合わせ、まわりには誰も相談できる人がいなく、私の逃げ道は私と同じ悩みをもつ人が多くいるネットの中でした。今の彼女との出会いもSNSを通じたもので、まだネットでの出会いも危険がたくさんあることもわかってはいますが、少なくとも本当の自分を偽っていたころより、今の方が理解者も増え毎日がとても幸せです。

 

今セクシャルのことで悩んでいる人がいたら、ぜひ私の言葉で一人でも救われたら嬉しいです。マイノリティをおおやけにするのはとても勇気がいることだとは思っていますが、どうかまずは自分で自分を理解して愛してあげてください。自分が自分らしくいれば、いつか理解してくれる人は増えるはずです。(by NANA)

人の心を理解し社会的弱者への理解が進む社会に

私は中学3年間、酷いいじめを受けました。様々な理由がありましたが、そのうち一つが今でもどうしても許せません。その理由は「弟が障がい者」というものでした。私の弟は幼い時に知的障がいと自閉症と診断されました。幸いにも小学生までは障がい者を差別するような人はまわりにおらず、恥ずかしいことでもひた隠しにすることでもないと思っていました。

 

弟が障がい者ということで、いじめられ始めたのは中学2年の頃でした。道徳の授業で障がい者の話があり、感想文に弟のことを書いたところからでした。感想文返却の際に、担任教師がわざわざでかい声で「弟が障がい者なんて可哀想に」と言いました。それはクラス全体に聞こえており、そのことを知らなかった心ない男子たちに色々と言われるようになりました。

 

彼ら曰く「お前の弟は生まれ損ない」「生まれるべきではなかった」「社会のために死ね」「ガイジを産んだお前の母親もクソ」、中学生の言うことなのかと今思い返しても怒りで震え悔しさで涙が出てきます。最終的には「ガイジ産む家系なんだろ」と言ってお腹を集中的に日常的に蹴られるようになりました。暴言・暴力はもちろん許せませんが、一番今でも許せないのは障がい者差別の部分です。弟も好きで障がい者に生まれたわけではありません。母も弟をそう産みたかったわけではありません。きっと普通に産まれたかったし産みたかった。自分を責め泣く母親を、弟の障がいが発覚してから見ることがたくさんありました。

 

自分の発言と行動がどれだけ相手を傷つけるのか分かっていないから、障がい者への理解がないから、あんなに酷い行いを2年も出来たのだと思います。もっと人の心を理解し、社会的弱者と呼ばれる人たちへの理解が進む場が増えて欲しいと思います。そして、いじめられる側に最初に問題があろうが、結果的にいじめる側が悪いのです。未来を信じ自分を強く持って生きていって欲しいです。(by ひび)

個を大切に相手の気持ちを考え尊重する

いじめはいけないことだと分かっていても起きてしまう原因は、主にストレスとされていますが、私はインターネットの普及やコロナ禍という環境もあり、一人の時間が増えたことによってコミュニケーション不足がおこり、相手の表情が見えないことで他者の気持ちを考え尊重する機会が減ってしまうことが原因なのではと思います。

 

今の時代、個を大切にする意識が高まりつつあります。いじめをなくすには、その個を大切にし、相手の気持ちを考え尊重する、他者も自分のことも認めてあげる、人と違うことは悪いことではないという意識を一人ひとりが持つことによって、いじめはなくなっていくのではないかと思います。ストレスの多い環境を減らすことやまわりの大人たちのサポートも大事ですが、私はまず個人の意識の持ち方を変えていじめが少なくなっていってほしいと思いました。(by 有栖川文様)

パワハラ(いじめ)のない職場

私の母は職場でパワハラ(いじめ)にあって、何度も転職をしている。世間のほとんどが事なかれ主義で、助けてはくれないだろう。理不尽な思いをたくさんしてきた。私のバイト先では、皆良い方々で恵まれているからこそ、こんな職場があふれていけたら良いです。(by ふいん)

いじめは犯罪、法的措置をとるなどの行動を

いじめをなくすには法的措置をとることが一番だと思います。いじめが起こる原因は自分とは違う人に対しての偏見があり、さらにそこに日常生活でのストレスなどの精神的な疲れがあったりするのかなと思います。特に偏見は無意識にあったりします。無意識の偏見や思い込みなどを「アンコンシャス・バイアス」と言い、これは誰もが持っているもので、さらには私達が行動したり理解・判断するのに必要なものらしいです。なので、これを完全になくすことはできないと思います。

 

しかしこの無意識の偏見に自分が気づくことによって「いじめ」「差別」などがなくなっていくはずです。でもこれは今のいじめを解決するものではないので、今いじめで悩んでいる人は法的措置をとることが一番良い選択肢です。いじめは犯罪です。偏見をなくそうと訴えるだけでは無くなりません。何か行動にうつすことが大事だと思います。(by S)

行動に対する報いはいつか必ず返ってくる

因果応報という言葉を知っていますか。自身の行いは善も悪も等しく返ってくるということです。人に暴力を振るえば、いつか人に暴力を振るわれるでしょう。人を指差して笑えば、人に指差されて笑われる日が来るでしょう。それは明日かもしれないし、一週間後、一年後かもしれません。人生で一番幸せな瞬間に返ってくるかもしれません。貴方の行動に対する報いはいつか必ず返ってきます。それに怯えながら生きる覚悟はありますか。他人の人生を変えてしまう責任を負うことはできますか。(by マドレーヌ・山崎)

いじめをなくす為に・・・必要なこと

いじめは何があってもしてはいけないことです。いじめは加害者・被害者一対一の問題ではなく、まわりも問題です。加害者の家庭内の環境や教室内生徒のいじめに対する考え、よく考えようと思いました。そしてニュースでよく見かける、先生が見て見ぬふりをしていることがとても問題です。いじめは誰もいい気持ちにはなりません。いじめをなくす為に・・・必要なこと。「思いやり」「人の気持ちを考える」「自分がされて嫌なことはしない」。全てが当たり前のことなのになんでできないかな。(by 小松菜ほうれんそう)