こども家庭庁「令和7年度補正予算分 ひとり親家庭等の子どもの食事等支援事業」の一環として、助成金採択事業者を対象に「こども食堂等運営の課題」をヒヤリングシートにてお答えいただきました。子ども食堂等運営の参考に公表いたします。
<運営課題と感じていることは何ですか?>
<運営課題について、上手くいっている内容を教えてください>
▼周知(参加者の増やし方)について
市のひとり親家庭のメールリストから案内を流してもらっているためうまくいっている。案内から10時間以内には満員になる。
知を拡大するため、配布拠点の自治体へチラシを配布している。
開催場所近くの保育園、学童や児童館に出向いて、話をしたりチラシを置いてもらったりして、徐々につながりができて参加者が誘い合うようになった。学年が変わったりして都合で来れなくなったりで空きができると、またお邪魔して周知すると参加者が徐々に増えていった。
学校と連携しているので、チラシをクラスに貼ってもらっている。
子育ての悩みを持つ親同士の繋がりから口コミで子育て支援イベントへの参加者が増え、地域のひとり親の家庭も利用しやすくなっているように感じている。
食支援の実施事業所(母子生活支援施設)が秘匿的性格を持つ施設であるため、広く誰にでも周知できないことが課題であるが、5年間活動を続ける中で、区内の子育て支援センターを通して地域の困窮母子家庭への支援要請の連絡があるなど、地域のつながりの中でも参加者が増えてきている。
▼本当にお困りの方に支援が届いていか?の確認について
市と連携できているので、ひとり親の方々への周知ができている。
団体代表が地域の民生委員をしているので本当に困っている家庭と繋がる事は出来る。地域外の所にも生活困窮家庭には民生委員の仲間にも手伝ってもらって食材などを届ける様に出来ている。
市と連携できているので、ひとり親の方々への周知ができている。
入口を「誰でも来られる場所」として開きながらも、運営側にひとり親家庭のスタッフや、困窮経験のある学生ボランティアが関わることで、同じような立場の方が安心して参加しやすい環境づくりを意識している。
インスタグラムやグループLINEなどを活用して継続的に情報発信を行うとともに、初めて参加される方にも様子を見ながら積極的に声がけを行い、安心して過ごせる雰囲気づくりを大切にしている。
また、入口を「誰でも来られる場所」として開きながらも、運営側にひとり親家庭のスタッフや、困窮経験のある学生ボランティアが関わることで、同じような立場の方が安心して参加しやすい環境づくりを意識している。
その結果、ひとり親家庭の子どもたちや家庭が自然と集まりやすくなり、継続的に利用していただく中で関係性が築かれ、アンケートや日常の会話を通して「実はひとり親家庭である」など、本当の状況を打ち明けていただけるケースもある。
このように、支援対象を限定するのではなく「誰でも来られる場」を維持しながら、関係性の中で必要な方に支援が届いていく形を取っていることで、うまくいっている。
子ども関係の支援団体とつながる事で、困っている子どもに出会い、サポートができている。
お困りの方に支援を届ける方法としては、公的証書の確認を徹底している。
参加希望者が増えている中で、本当に困っている母子家庭かどうかの確認については、初回利用時には時間を取ってインテークを行い、生活状況について話を聞き、困窮の状況や課題に応じて利用頻度を毎月~2・3か月ごとの利用というように振り分けている。
市との連携により困った方に情報が届いている。
行政、社協、各子ども食堂、中核センターなどの各支援団体、高校のSSWの方などの協力をいただき、直接支援依頼を頂いているため、支援を必要としている方へお届けするという点においては、比較的うまくいっている。
▼食材の確保について
フードバンクと企業、個人の方が定期的に寄付をしてくださる。また、お店や事業所でフードドライブを実施してくださる。
地域(市)内でのフードロス品確保に注力してきたが、遠隔地からの食料提供の申し出に、遠くて訪問できないから諦めるのではなく、本業のネットワークを活かして、当該地域のフードパントリー等を紹介する、「仲介役」を丁寧におこなっていると、巡り巡って活動地域の企業からの提供が増えてくることが分かった。
様々なメディアからの取材を通して団体の活動が周知されているため、食材と物資は、地域の皆さん、個人、地方自治体、企業など、」いろんな方から頂いている。
食料寄付を増やすため、企業への寄付依頼を専門に行う渉外課を設置している。
▼ボランティアの確保について
SNSやチラシでの広報、行政との連携がうまく行っており、利用者がとても多く、それに伴い、ボランティアをしたい方や支援したい方も多い。
子ども食堂やフードパントリ等の活動が9年目に入り、当初は支援を受ける側だった方(子ども・子どもの親)がボランティアとして参加している。
ボランティア依存を減らすため、「無理しない仕組み」を作っている。
常に呼びかけを行っている。地元の高校にも出向き、チラシなどを配布している。
ボランティアの確保については大学生を多様に活用できている。
知り合いや友達に頼む。困った時にボランティアとかをお願いしやすい。
多世代交流促進のためにあえてシルバースタッフさんを多めにボランティアとしてお願いしている。
大学や地域団体とのこまめな連携と関係を保ち続けることだと実感している。
スタッフの量と質が大切。日常の活動を充実させることで、どうせボランティアするならここでやろうと思ってもらえるようにする。
▼スタッフの育成について
飲食店で働いているスタッフで運営している為、少ない人数でも運営が可能。
▼利用者同士の交流について
グループLINEで、いただき物のエントリーや、お互いのお下がり服、参考書をシェアできている。
子ども・親子向けの体験補助活動(宿泊体験、ゴミ拾い、マラソン大会への参加)などを行い、そこが交流の場となっている。
▼資金調達について
パントリ―運営は会費、寄付、助成金で運営している。助成金が採択されないとその年の運営がきびしくなる。そのために2025年法人格を取得し企業からの寄付及び会員拡大に努めている。
助成金の活用によって金銭的に困難さは感じていない。
▼開催場所について
自治会に協力いただき地域の公民館を無料で借りることができている。
開催場所は子ども食堂の開催に興味のある方の場所を借りていて、うまくいっている。
▼衛生管理について
子ども達が帰った後、全てのものに(壁床本など含む)次亜塩素酸で拭き掃除を徹底している。
▼その他
防災・減災などの地域活動に積極的に参加しており、団体の名前が広く周知されている。地域自治体といっしょに活動しており、協力体制が構築されている。
地域団体と連携した住民ボランティアの子ども支援活動が活性化してきている。活動自体が社会貢献との意識が伝わってその輪が広がる気配あり。
社会福祉協議会や民生委員児童委員協議会との話し合いの場を設けている。
<継続していくことが困難だと感じていますか?>
<継続が困難だと感じている理由を教えてください>
ボランティアのため運営者の収入がない。
近年、物価高騰の影響により、食材費や光熱費、生活用品等の支出が増加している一方で、支援を必要とする家庭は確実に増えており、特にひとり親家庭や低所得世帯からの相談は年々増加している。これに伴い、食事提供やフードパントリー、学習支援等にかかる実費負担が大きくなっている。
支援対象となる子どもたちの状況は、経済的困難だけでなく、不登校、発達特性、家庭内の孤立など複雑化・重層化しており、単なる食支援にとどまらず、見守りや相談支援、関係機関との連携が不可欠となっている。その分、運営側の人的負担や専門的対応の必要性も高まっている。
現在は、助成金や寄付、地域の協力により活動を継続しているが、助成金は単年度・短期のものが多く、安定的な財源確保が難しい状況にある。特に人件費や継続的な支援体制の確保については、自主財源のみでは十分とは言えない。
支援ニーズの増加と内容の高度化に対し、資金・人材・体制の確保が追いつかないという構造的な課題があり、継続には困難を感じている。
頻度や食数、利用者の増加の規模の割に、運営スタッフが少なすぎて、負担が多い。利用者に手厚く支援するほと、運営側が疲弊してしまうから。
参加者と会のミスマッチングと、スタッフのモチベーションの継続の困難さ。
コアのスタッフを私含めて無給の為、一年くらいで辞めてしまう。良い事でも、生活の余裕がないと無理。私自身も、生活保護以下の暮らしの為、辞めてちゃんとした仕事につくべきかを、いつも苦悩している。
主に「資金面」と「人材面」の負担が大きい。まず、拠点を持ち常設型の居場所として運営しているため、食材費だけでなく光熱費や賃借料、更新料などの固定費が継続的にかかり、運営側の自己負担が大きくなっている。また、食材の配送や運営を担うボランティアについても、ガソリン代などの実費負担や無償での労力提供が続くことで、継続が難しくなり、やむを得ず離れてしまうケースもある。さらに、ボランティア自身も生活があるため、就労を優先せざるを得ない状況になることも多く、「善意や気持ちだけでは続けていくことが難しい」という現実がある。このような背景から、安定した運営のためには謝金や交通費の補助など、継続的な支援体制が必要不可欠であると感じている。
食材調達が安定的に見込めないため、補助金を渡り歩く状況であるため。
寄付や民間助成金で初年度は確保しているが、毎年の運営費を毎年確保しないとならない、行政との連携が課題である。
ボランテイアで運営の限界も感じている。地域福祉に関心とフードバンク活動に共感する人への投資ができたらと考える。
ボランティアの登録数は多いのだが、定期的に活動できる人材が不足していている。
エアコンが老朽化し夏場の室内が十分に冷えないため、ボランティアの健康や弁当の保管に不安がある。
運営費が思うように集まらない。助成金頼りなのもよくないのはわかるが、年間通しての助成金が必要。
助成金や寄付在りきの運営であること。運営の中心メンバーは当法人職員が兼ねているが、その役割をバトンタッチする次世代職員が現在のところ見当たらない。
食品等物価の値上がりにより希望者が増加する一方、寄贈食品が以前に比べてかなり減少しており、利用者に十分に渡せる食品の確保が難しくなってきている。安定した食品の確保が大きな課題である。また、実施主体の母子生活支援施設にとって、食支援の事業は本体事業ではないため、スタッフの報酬や食品保管倉庫として借りている場所の賃料など、事業を継続していくための資金調達も苦労している。
現状のままでは、人員や資金等の関係で増え続ける支援依頼に、すべて答えることは難しいと感じている。今後の課題として、人員を増やし組織を大きくする、フードドライブや寄付の額が多くなるようにする、広報活動を積極的に行う、などがある。この課題を克服していかないと、増え続ける支援依頼に答えていくことは困難と感じている。